吉村紗也香、産休から復帰後初の日本一カーリング女子フォルティウスの快挙

2025-03-01

カーリング女子のフォルティウスでスキップを務める吉村紗也香（33）が、2023年12月に第1子を出産し、約1年の産休を経て今季から復帰。産後の復帰でメンタル面に変化が生じ、「昔の自分よりどっしり構えられている」と自己分析している。チームメートもその変化を実感しており、サードの小野寺佳歩は「時間の使い方や肝が据わっているところは出産前とは違う」と語り、フィフスの小林未奈も「母のパワーというか、自信に満ちあふれているように見える」とコメントしている。

2025年2月7日に行われたカーリング日本選手権6日目の2次リーグ最終戦では、北海道銀行に6-5で勝利し、1位通過で9日の決勝進出を決めた。吉村は試合後、「最後まで集中することができた。チームとしても本当に自信を持って堂々とプレーしている」と手応えを語った。

さらに、2月9日の決勝では北海道銀行を延長戦の末に8-7で下し、日本一に輝いた。吉村は「自分の感覚を信じて思い切って自信を持って投げた。五輪への思いはみんな強い。そこに向かって一から頑張っていきたい」と決意を述べた。この勝利により、2026年ミラノ・コルティナ五輪の代表候補決定戦への切符を手にした。

フォルティウスと北海道銀行には浅からぬ因縁があり、2021年に北海道銀行とのスポンサー契約が終了した後、吉村らはフォルティウスとして活動を継続し、北海道銀行は新たに女子カーリング部を設立した経緯がある。今回の勝利は、その因縁に一区切りをつけるものとなった。

今後は、昨年日本一のSC軽井沢クや世界ランク日本勢最上位のロコ・ソラーレとともに、三つ巴の五輪代表争いに臨むことになる。吉村は「ミーティングなど準備できることはある。できる準備を全てやって決勝戦に臨みたい」と意気込みを語っている。